月経期以外に性器から出血することを不正出血(不正性器出血)といいます。ホルモンの異常や様々な病気が原因として考えられます。
なかには重大な病気の症状のこともあるので、不正出血でお悩みの方は婦人科の診察を受けましょう。排卵期に起こる中間期出血は病気ではないとされています。

漢方薬を選択する場合にも、状況を子細に把握する必要があるとされています。出血の質や量、さらには体質などを観察します。

  1. 血行不良が関連する場合
    出血の期間や量は不定で、出血の色は赤~赤黒く、血塊が見られます。下腹部の痛みを伴います。
  2. 血に熱がこもる場合
    ストレスや辛い飲食の過多などにより、体内に熱が発生することがあります。この熱が蓄積すると血流にも影響して勢いが増し、出血しやすくなります。不正出血に血熱が影響すると、出血量は多く、色は鮮やかです。血塊があることもあります。めまい、頭痛、煩繰、睡眠不良、大便の乾燥・便秘、小便の色が濃く少ない、といったことを伴うことがあります。
  3. 体の水分不足による場合
    水分が不足すると体がほてりやすくなります。すると出血も起こりやすくなりますが、その量や勢いは上述の2.ほどではありません。体質的に口の渇きや、腰のだるさ、ふらつき、午後に微熱などが現れやすいです。
  4. 冷え症による血行不良が関連する場合
    量や期間は不定、色が淡く、質は水っぽい、血塊を含むことも。ふらつきや腰のだるさ、体や四肢の冷え、下腹部の冷痛、小便が近いといった体質が見られやすいです。
  5. 胃腸が弱い場合
    胃腸の弱い人は血管が弱く、性器出血だけでなく、鼻血や皮下出血(あざ)なども発症しやすい傾向があります。

人によって原因が複数ある場合もあります。それぞれの状況にあった漢方薬を検討します。さらに止血効果があるとされる艾葉(がいよう:ヨモギの葉)や阿膠(あきょう:ロバの皮のにかわ)、茜草根(せいそうこん:アカネの根)などを含む処方も候補になります。田七人参(でんしちにんじん)もしばしば利用されます。

ストレスや睡眠不足、辛いものなどは症状を悪化させる可能性がありますので、養生も大切です。胃腸虚弱や冷え症などがある場合も、その改善に努めることが根本的な解決につながります。