その他
不正出血について
月経期以外に性器から出血することを不正出血(不正性器出血)といいます。ホルモンの異常や様々な病気が原因として考えられます。
なかには重大な病気の症状のこともあるので、不正出血でお悩みの方は婦人科の診察を受けましょう。排卵期に起こる中間期出血は病気ではないとされています。
漢方薬を選択する場合にも、状況を子細に把握する必要があるとされています。出血の質や量、さらには体質などを観察します。
- 血行不良が関連する場合
出血の期間や量は不定で、出血の色は赤~赤黒く、血塊が見られます。下腹部の痛みを伴います。 - 血に熱がこもる場合
ストレスや辛い飲食の過多などにより、体内に熱が発生することがあります。この熱が蓄積すると血流にも影響して勢いが増し、出血しやすくなります。不正出血に血熱が影響すると、出血量は多く、色は鮮やかです。血塊があることもあります。めまい、頭痛、煩繰、睡眠不良、大便の乾燥・便秘、小便の色が濃く少ない、といったことを伴うことがあります。 - 体の水分不足による場合
水分が不足すると体がほてりやすくなります。すると出血も起こりやすくなりますが、その量や勢いは上述の2.ほどではありません。体質的に口の渇きや、腰のだるさ、ふらつき、午後に微熱などが現れやすいです。 - 冷え症による血行不良が関連する場合
量や期間は不定、色が淡く、質は水っぽい、血塊を含むことも。ふらつきや腰のだるさ、体や四肢の冷え、下腹部の冷痛、小便が近いといった体質が見られやすいです。 - 胃腸が弱い場合
胃腸の弱い人は血管が弱く、性器出血だけでなく、鼻血や皮下出血(あざ)なども発症しやすい傾向があります。
人によって原因が複数ある場合もあります。それぞれの状況にあった漢方薬を検討します。さらに止血効果があるとされる艾葉(がいよう:ヨモギの葉)や阿膠(あきょう:ロバの皮のにかわ)、茜草根(せいそうこん:アカネの根)などを含む処方も候補になります。田七人参(でんしちにんじん)もしばしば利用されます。
ストレスや睡眠不足、辛いものなどは症状を悪化させる可能性がありますので、養生も大切です。胃腸虚弱や冷え症などがある場合も、その改善に努めることが根本的な解決につながります。
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研究報告・講演等
翻訳
- 小児疾患と湿熱の関係
(中医臨床第107号2006年12月20日 「略論湿熱在中医児科発病学上的意義」浙江省中医薬研究院 王英) - 卵管閉塞による不妊36例に対する中西医結合治療
(中医臨床第105号2006年6月20日 「中西医結合治療輸卵管阻塞性不妊症36例臨床観察」 劉軍) - 加味玉屏風湯による抗精子抗体陽性の女性患者57例の治療
(中医臨床第105号2006年6月20日 「加味玉屏風湯治療女性抗精子抗体陽性57例」広東省仏山市第一人民病院 謝普練 韓慧) - 解表剤運用の心得
(中医臨床第103号2005年12月20日 「解表剤運用心法」北京中医薬大学薬学系 倪誠) - 中医による難治性眼疾患の治療効果
(中医臨床第102号2005年9月20日 「中医薬治療疑難眼病的療効簡介」中国中医研究院眼科医院) - 眼科領域における退翳明目法の応用
(中医臨床第102号2005年9月20日 「退翳明目在眼科的応用」山東中医薬大学付属医院眼科 郭承偉) - 「明珠飲」による内眼疾患の治療
(中医臨床第102号2005年9月20日 「中薬明珠飲治療内眼病挙隅」上海中医薬大学付属曙光医院眼科 潘雅?) - 名医の処方-疏肝解鬱益陰湯
(中医臨床第102号2005年9月20日 「疏肝解鬱益陰湯」河北省人民医院眼科 ?賛襄) - 明目地黄丸および益精昇陰法
(中医臨床第102号2005年9月20日 「明目地黄丸考証及応用-兼論益精昇陰法(二)」中国中医研究院眼科医院 高健生他) - 眼疾患に有用な方剤/石斛夜行丸方
(中医臨床第102号2005年9月20日 「試析石斛夜光丸方」北京中医薬大学東直門医院眼科 祁宝玉他) - 眼科領域における細辛の臨床応用
(中医臨床第102号2005年9月20日 「細辛在眼科臨床的応用」湖北省襄樊職業技術学院医学分院 汪碧涛) - 慢性前立腺炎の治療
(中医臨床第101号2005年6月20日 「中西医結合治療慢性前立腺炎的思路与方法」福建中医学院 戴春福) - 益気養陰清熱法を併用した急性骨髄性白血病の治療中医臨床
(中医臨床第100号2005年3月20日 「益気養陰清熱法輔助治療急性髄系白血病臨床療効観察」山東中医薬大学付属医院 徐瑞栄他) - 糖尿病性腎症の4大病機
(中医臨床第99号2005年3月20日 「糖尿病腎病腎小球硬化症的中医病機探討」上海中医薬大学付属龍華医院 劉玉寧) - 「気」の中医的概念と理気の方薬
(中医臨床第93号2003年6月20日 「緒論:中医的『気』与理気方薬」北京中医薬大学 王琦) - 「辛開苦降」の意味
(中医臨床第92号2003年3月20日 「辛開苦降」河北省浹水県医院中医科 劉興武) - 「風薬治血」-風薬による血病治療
(中医臨床第91号2002年12月20日 「風薬治血探微」瀘州医学院付属中医院 鄭国慶) - 老中医たちがもっとも得意とする生薬…それが黄耆
(中医臨床第89号2002年6月20日 南京中医薬大学 黄煌) - 補陽還五湯の応用
(中医臨床第89号2002年6月20日 「補陽還五湯治験2則」江蘇省常熟市中医院 李葆華) - 黄耆の運用経験
(中医臨床第89号2002年6月20日 「黄耆的応用体会」南京中医薬大学 孟景春) - 黄耆の医案3例
(中医臨床第89号2002年6月20日 「黄耆医案3則」南京中医薬大学 黄煌) - 防已黄耆湯の解釈と臨床応用
(中医臨床第89号2002年6月20日 「防已黄耆湯」南京中医薬大学 蒋明・張国鐸) - 応用範囲の広い温胆湯
(中医臨床第88号2002年3月20日 「温胆湯的臨床応用」江蘇省連雲港市中医院 趙化南) - 温胆湯の症例報告
(中医臨床第88号2002年3月20日 「温胆湯的症例報告」南京医科大学付属淮安第一医院 李樹年)
他
東洋学術出版社『中医臨床』
薬剤師・薬学修士・国際中医専門員
毛塚 重行Shigeyuki Kezuka
- 学歴
- 東京薬科大学薬学部薬学科卒業
金沢大学大学院薬学研究科(薬用植物園)修士課程修了
南京中医薬大学留学(2000~2002) - 職歴
- 吉祥寺東西薬局勤務(1996~2000)br毛塚薬局勤務(2002~2005)brさくら堂漢方薬局開設・ 運営(2005〜)br国際医療福祉大学薬学部非常勤講師(2020~2024)
獨協医科大学看護学部非常勤講師(2025〜 ) - 所属
- 日本中医薬学会
日本東洋医学会
日本中医薬研究会
栃木中医薬研究会
東亜医学協会
日本漢方連盟
日本薬剤師会
