漢方日記

最近の漢方薬事情《知って得する漢方1_’06.9》

雑誌で流行する漢方情報

健康雑誌や女性誌で漢方薬が取り上げられる機会が増えています。最近の健康の話題といえば,「メタボリックシンドローム」「アンチエイジング」「デトックス」などですが,それぞれにおいて漢方薬の活用に関する記事が目につくようになってきました。このコーナーでも,これらの話題を中心に今後お話をしていきたいと思いますので,ご期待下さい。

飲みやすくなった漢方製剤

最近の漢方薬は顆粒状のものや錠剤となったものがかなり浸透しています。これらは従来の煎じ薬と比べて効果が落ちると言われることが多かったのですが,製剤技術の向上もあり,顆粒剤でも著効を見ることが少なくありません。とくに,薬草の粉末をそのまま蜂蜜等で固めた丸薬(この製法は昔からありました)は,薬草の風味がそのまま活かされていますし,女性の宝とされる“当帰(とうき)”という生薬が高濃度に含まれる液剤は,効果はもちろん,味も黒蜜のようで美味しいと好評です。

漢方理論を生活に応用

「医食同源」「薬食同源」といわれるように,しょうがやなつめなどの食品は漢方薬としても頻繁に使われます。また漢方の理論を普段の食事に活用することで,体質にあった食事をとることができます。昨今,身近な食材を漢方的観点から紹介した本が多数出版されるようになりました。これらの情報も随時ご紹介していきたいと思っております。


婦人病に多用される,婦宝当帰膠(ふほうとうきこう・写真左・液体)と,血行改善に有効な冠元顆粒(かんげんかりゅう・写真右・顆粒)